8月4日に生活の森にある里山の路で、謎のキノコ?のような たらこ?のようなモノが地面から出ているのを、いつも檜原都民の森へ来てくれる方に教えて頂きました。
正体は「ミヤマツチトリモチ」というツチトリモチ科ツチトリモチ属のちゃんとした植物です。キノコにも似ていますが、園内ではカエデ類などの根に寄生しており、光合成をしない「寄生植物」として知られています。大きなたらこのようなものは、肉穂花序という花の集まりです。東京都環境局が発行している東京都レッドリスト2020年度版によれば、「近い将来、野生での絶滅の危険度が高い種」として、絶滅危惧ⅠB類に指定される希少植物でもあります。
ミヤマツチトリモチのほとんどは落ち葉の下に隠れるようにして咲いていおり、探すのが大変です。ですが、園内では時々人による盗掘や、登山道から外れた場所を歩く人によって踏みつぶされてしまうことがあります。観察が終わったら、落ち葉をそっとかけておくといいのかも知れません。
(写真提供:八王子市在住の方より)